フィリップ・K・ディック短編「時間飛行士へのささやかな贈物」 考察2

 時間軸上でどの出来事がどの時期に起きたのかの整理

物語の冒頭でアディスンがメリールーの家を訪れる。徒歩で坂道を登りメリールー宅へ来て1〜2日泊まるのと遅れて飛行士が二人やって来ると告げる。飛行士二人は車で来てそのあと将軍とソ連飛行士も集合
メリールー宅で飛行士3人と将軍、ソ連飛行士との対談
メリールーから2〜3日泊まって頂くことになると説明
ソ連飛行士がETAの最大許容時間がどれくらいでそのうちの何%がすでに消費されたか尋ねている。これに対しクレインがここに来る前に当局から概況説明としてETA最大合計時間の約半分を消費しているという事実を答えている。将軍が飛行士3人の国葬の日取りについてETA許容時間を考慮して決められていると発言

この日は、船外活動開始から何日目なのか判然としないのでETA最大合計時間も不明

酒場の場面
メリールー宅での会談後 その日のうちに酒場へ向ったのか記述がないがその日の晩に行ったものと推察
バーで政府機関の保安局員が今回の時間飛行で100年先に行くはずが1週間先にしか行けなかった事実を国民に知られるということに言及している。また内破したモジュールに規定重量を超えた物がETA後に持ち込まれていたことを告げられる。
この後 保安局員が発射場の分析調査の現場へヘリで飛ぶことを勧めているがアディスンが同行したかどうかまでは記述がない。

内破で死亡した飛行士3人の国葬での場面
酒場での場面から何日後なのかの記述がないがメリールー宅に2、3日泊まったすると2〜3日後

飛行士3人と将軍、フェイン博士、ソ連飛行士との対談
この場面は、国葬の後に室内で行われているがどういった施設なのかの記述はない。

車でガソリンスタンドまで移動する場面
アディスンがメリールーにメリールーの家を訪ねて坂道を登っていた時のことを尋ねるがこないだの事という言い方をしている。昨日でも一昨日でもないので3日以上前の事になる。
この物語は、メリールー宅訪問からガソリンスタンドへ行くまでの最低4日間の出来事ということになる。

この後 帰還のためにモジュールのある場所へ行く話もなく物語は、終わっているのでガソリンスタンドからその日のうちに直行したのか翌日以降なのかは分からない。
この日の内にモジュールに乗り込んで再突入したとなると3日前の日中ににETAの50%消費していて残りの50%を丁度3日を使い切ったとして最大ETA許容時間は、7日ということでいいと考えられる。

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